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脇の下のしこり・違和感

脇の下にしこり・違和感がある原因は病気?

脇の下にしこり・違和感がある原因は病気?乳房から脇までの部分にしこりができると、次のような原因が考えられます。中でもリンパ節の腫れ、悪性リンパ腫、副乳の発達、皮膚腫瘍によるしこりにつきましては、男性にも起こり得ます。

リンパ節が腫れている

脇の下にあるリンパ節の腫れによって、しこりができているケースです。体に細菌やウイルスが侵入した時に、免疫が反応することで起こります。この場合、リンパ節に赤みや痛みが出ることもあります。
腕や手の怪我、感染、皮膚炎、乳房・乳房皮膚の炎症、ワクチン接種などによって、リンパ節が腫れることもあります。
ただし、脇の下だけでなく乳房にもしこりができている場合は、乳がんがリンパ節へ転移している可能性が疑われます。

副乳が発達している

副乳は、赤ちゃんの頃に持っていた「乳腺のもと」が、しこりのように残ってしまったものです。女性の5~10%に見られます。
原因は、女性ホルモンの分泌量の増加で、副乳が腫れたり痛んだりすることがあります。
生理前や妊娠中、授乳中、更年期などのタイミングで痛みなどの症状を自覚するのをきっかけに、副乳に気付くケースがよくあります。
副乳そのものを治す必要はありませんが、症状がひどいと感じる場合はぜひ当院にご相談ください。

乳がん

脇の下にしこりができても、乳がんとは限りません。そのほとんどはリンパ節が腫れているだけで、悪性でもありません。しかし、乳房の中にはしこりはなくとも、脇のリンパ節だけが腫れている「潜在性乳がん」を発症している可能性も考えられます。

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悪性リンパ腫

血液のがんの一種です。発症したての頃には、脇の下や首、足の付け根などのリンパ節に硬いしこり(痛みは伴いません)ができます。しこりは触ってみても、あまり動きません。他にも、発熱や体重減少などの症状を伴うこともあります。

脂肪腫・粉瘤

「脂肪腫」は、皮膚の下にある脂肪の組織が増えてできるしこりです。柔らかくて、体のどこにでも発生しますが、背中に多くできる傾向があります。
「粉瘤」は、皮膚にできた袋の中に、皮脂や角質が溜まってできるしこりです。これも柔らかく、体のどこにでも起こり得ます。しこりの真ん中に黒い点(穴)が見えることもあり、かゆみを伴うこともあります。細菌感染を伴い赤く腫れ上がった場合は、手術を選択することもあります。
両方とも放っておくと、少しずつしこりが大きくなります。

毛包炎・せつ

脇の毛穴に汚れや細菌が入って炎症が起こると、赤くて小さいしこりができることがあります。しこりの中に、膿が蓄積することもあります。

脇の下のしこりは乳がん?見分けるポイントは?

「脇のしこり」について、その判断に大切なポイントがあります。
ただし、自己判断で乳がんの可能性が低いと分かっていた場合でも、油断は禁物です。放置せず受診して、原因を明確にしましょう。

部位

脇のしこりの位置部位(①~③)によって、疑われる病気は変わっていきます。

  1. 腕の付け根は、副乳や粉瘤、毛嚢炎が起こりやすい部位です。
  2. 元々くぼんでいる所で、リンパ節が存在しています。
  3. 乳腺の外れですが、乳腺のしこりができるところでもあります。

皮膚の見た目

皮膚が赤くなっていないか、押すと痛いのか

  • 皮膚が赤い:炎症や化膿を起こしているサインになります。
  • 押すと痛い:炎症や化膿の可能性もありますが、「乳腺症」を発症しているケースもあります。

皮膚との位置関係

皮膚とくっついているか、皮膚よりも奥にしこりがあるのか?

  • 皮膚とくっついている:皮膚のしこり(粉瘤や毛嚢炎など)
  • 皮膚よりも奥にある:②の場所にしこりがある場合はリンパ節が腫れている

脇の下のしこり・違和感があるときの受診の目安

脇の下のしこり・違和感があるときの受診の目安脇のしこりは、皮膚のトラブルやがんなど、色々なことが原因でできます。痛みなどの自覚症状がないとつい「気のせい」と思いたくなるかもしれませんが、中には重篤な病気が隠れている可能性もあります。そのため早めに受診して、原因を確かめることが重要です。
しこりが動かない場合や、乳房にもしこりなどがある場合には、まず乳腺外科や内科に行くのが望ましいです。
受診時には「しこりを見つけた時期」「しこりの痛みや膿、発熱などの症状がないか」「脇以外にもしこりがないか」などの体調を、しっかり医師に話しましょう。