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「要受診」「要精密検査」だった方へ

乳がん検診で
「要精密検査」だった…
まずはどうする?

要精密検査

検診で「要精密検査」の結果が出た場合、乳房に何らかの問題がある可能性が高いため、早いうちに乳腺外科で精密検査を受けましょう。

経過観察

「経過観察」と指摘された場合は、「良性疾患」であることが多いです。とはいえ「急にしこりが大きくなった」などの変化が見られた場合は、治療が必要な可能性があります。
経過観察後は半年~1年後の期間で受診していただくのが好ましいですが、不安な場合は、遠慮なくご相談にお越しください。

マンモグラフィ検査
結果のカテゴリー分類

マンモグラフィ検査結果のカテゴリー分類マンモグラフィ検査の結果には、「カテゴリー分類」が記入されています。この「カテゴリー分類」は、乳がんの可能性がどれくらいあるかを示すものです。

カテゴリー1 異常なし 乳がんの兆候はなし
カテゴリー2 良性 乳がんの兆候はなし
カテゴリー3 良性、しかし悪性を否定できず がんの可能性:5~10%
カテゴリー4 悪性の疑い がんの可能性:30~50%
カテゴリー5 悪性 がんの可能性:ほぼ100%

「要精密検査」のときに
行う検査内容

「要精密検査」の際受ける精密検査(二次検査)は、追加でマンモグラフィ検査、超音波検査(エコー)、細胞診、組織診などが挙げられます。
場合によって、これらの検査を2つ以上受けていただくこともあります。

マンモグラフィ検査

マンモグラフィ検査乳房だけを撮影するレントゲン撮影です。乳房を2枚の板で挟んで、できるだけ薄く延ばしてから撮影します。視触診では見つけにくいわずかな病変や、細かい石灰化を見つけるのに有効とされています。
精密検査では、疑わしい部分を色々な角度から撮っていきます。

超音波検査(エコー)

乳腺超音波(エコー)検査乳房の上からプローブ(超音波が出る機械)をあてて、跳ね返ってきた超音波を画像に起こす検査です。マンモグラフィでは映らない小さなしこりや乳腺の乱れを見つけることができます。
乳腺がよく発達している若い方や、高濃度乳腺の方でも、病変を見つけ出すことができる検査として知られています。

病理検査

病変の一部を採り、がんか否かを確かめる検査です。「細胞診」と「組織診」の2つがあります。

細胞診

乳頭から出てくる分泌液や、注射器で吸引した細胞を顕微鏡で調べる検査です。

組織診

病変組織の一部を採取して調べる検査です。局部麻酔を行い、注射針よりも若干太い針を使って組織を取る「針生検」と、手術を行って組織を採る「外科的生検」があります。
また、バネの力を活用する「コア針生検」や、吸う力を活用する「吸引式乳房組織生検(マンモトーム生検、バコラ生検)」という方法も、針生検の括りに入ります。
局部麻酔を打つ際の痛みは伴いますが、しっかり痛みをとってから組織を採取する方法です。細胞診よりも正確な診断結果が得られると考えられています。

乳がん検診
「要精密検査」で
がんの確率はどれくらい?

日本対がん協会の支部が全国で行った乳がん検診の結果によると、受診者126万1551人のうち、5万6438人(4.47%)が「要精密検査」と指摘されました(2017年調べ)。
また、精密検査を受けられた方は、5万1356人(91.00%)と報告されています。がんが見つかった方は3043人で、これは全体の0.24%です。
この結果を踏まえると、1万人が乳がん検診を受けられた場合、447人は「要精密検査」となり、精密検査(二次検診)を勧められることとなります。
(参考:日本対がん協会 https://www.jcancer.jp/about_cancer_and_checkup/

マンモグラフィ検査の
その他の結果

高濃度乳腺

「高濃度乳腺」は、乳腺の多さを表すもので「病変が見つけにくいこと」を示しています。
多い順に「高濃度」「不均一高濃度」「散在」「脂肪性」の4つに分類できます。
乳腺が多ければ多いほど、病変が隠れてしまう可能性があるため、超音波検査(エコー)を行っているのです。

詳しくはこちら

腫瘤

しこりがあるからと言って「がん」だとは限りません。
カテゴリー3以上の腫瘤は、精査で良性なのか悪性なのかを確かめます。

石灰化

ほとんどはカルシウムの成分が溜まった良性のものです。しかし、中にはがんによってできた悪性のものもあります。画像では、形やサイズ、どこに存在しているかによってカテゴリー分けしていきます。

局所的非対称陰影(FAD)

局所非対称陰影と言って、乳腺か腫瘤かを見分けるのが難しいものを指します。乳腺が重なっていたり、左右で違っていたりすると、何らかの異常がなくてもFADと診断される可能性があります。

構築の乱れ

乳腺の並びが乱れているものを指します。手術をしたことがない場合、がんの兆候とも考えられますが、通常でも構築の乱れと見なされることもあります。構築の乱れがあると言われた場合は、精査が必要です。